集中歯周病治療
歯周病の進行度
軽度の歯周病
軽度の歯周病は、歯周ポケットの深さが3mm以内です。歯周ポケットは、歯周病菌が出す毒素によって歯と歯茎の境目が深くなった状態で、その深さから歯周病の進行度がわかります。軽度の歯周病は歯茎の腫れや赤み、歯磨きのときの出血などが主な症状です。
中度の歯周病
中度の歯周病は、歯周ポケットの深さが4~5mmです。歯を支える歯槽骨にまで炎症が広がり、歯が少しだけ揺れるようになります。また、歯周病菌が増えたり歯石が多量に付着していたりすることで、口臭が強くなる傾向があります。
重度の歯周病
重度の歯周病は、歯周ポケットの深さが6mm以上です。歯槽骨が半分以上溶けているため、歯が揺れたり硬いものを噛むときに痛みが出たりします。放置すると歯が自然に抜け落ちるため、一刻も早く治療を始める必要があります。
さらに重度の歯周病
歯槽骨の大部分が溶けたことで、歯が大きく揺れます。また、食べ物をほとんど噛むことができず、そのまま抜け落ちてしまいます。ここまで進行すると抜歯を余儀なくされるでしょう。
歯周病の治療方法
正しい歯磨きとスケーリング
そのため、定期的にスケーリングという処置を受けて、歯石や歯垢を徹底的に除去することが大切です。また、スケーラーとセットでルートプレーニングという処置をします。歯の表面をなめらかに磨き上げ、歯垢の再付着を防ぎます。
重症の歯周病には外科手術が有効
除菌治療
歯周病菌を除菌することで、発症や重症化を防ぐ治療法が登場しました。3DSという治療法は、歯周病菌を除菌する薬剤を専用のマウスピースに入れ、5分間装着します。根本的な解決にはならないので、引き続き正しい歯磨きや定期的なメンテナンスを行う必要があります。
再生医療という新たな選択肢
再生医療とは、皮膚や臓器などを再生する医療技術のことです。歯科では、歯周病によって破壊された歯茎や歯槽骨を再生することを目的に実施します。
GTR法(組織再生療法)
このような状況を防ぐのがGTR法です。外科手術で歯茎を切開した際に、人工膜を挿入して歯茎が歯槽骨の再生を妨げるのを防ぎます。成功すれば、1ヶ月で1mm程度の再生が期待できます。